No.148 | 2025年5月号
オンデマンド印刷機及び加工機 増設 ― 遊文舎 大阪デジタル印刷工場印刷
Revoria(レボリア) Press PC1120
日本でのコピー機の代名詞とも言える富士ゼロックスが FUJI FILM GROUP に統合され富士フィルムビジネスイノベーションとなってからはや4 年がたちました。オフィスで活躍するいわゆる複合機の分野で圧倒的な存在感を誇る同社ですが、多品種小ロット生産で強みをもつオンデマンド印刷の分野でも長い歴史を誇るパイオニアかつガリバー的存在です。その富士ゼロックスがオンデマンド印刷機の最終形態として8年前に満を持して市場に投入したのがIridesse(イリデッセ)Production Press、その進化版として富士フィルムに承継されたのがレボリアとなります。
遊文舎は8年前の2017 年10 月にイリデッセの日本国内1号機を導入しました。ますます多様化する印刷ニーズと高品質が担保されたオンデマンド印刷物に対するニーズに応えるべく、このたびレボリアを2 機増設する運びとなりました。遊文舎のデジタル印刷機はトナー機についてはすべてFuji 製で統一されています。また独自のカラーマネジメントシステムの構築に20 年以上前から取り組んでおり、京都工場でのオフセット印刷と大阪工場でのデジタル印刷機の色調に差異がないという特長を有しています。
デジタル印刷とオフセット印刷の損益分岐ロットは概ね500 です。初版は多い目に作成し、内容を改訂しながら再版を小ロットでといったフローが主流となりつつありますが、オフセット(多ロット)でもデジタル(小ロット)でも機種間の色調に差異がないため切り分けが非常に容易というメリットをお客様に提供できております。このたびレボリアを2 機種増設することにより、複数機種での単一ジョブの同時並行のオペレーションの幅も格段に広がり、より短納期で良質な商品を提供できるようになります。
デジタル印刷の技術もこの5 年で飛躍的に進化しています。お客様の中には昔の低品質のオンデマンド印刷のイメージを強く持たれ、校正は本機(実際に印刷する機種で印刷する)指定、印刷はオフセット限定というオーダーをされる方がまだ多いですが、小ロットのものに関しては、今やオフセットもデジタルも品質に遜色ありません。またデジタル印刷はトナー転写ですのでオフセットに必ずついてまわる、ブランケットに残る紙粉が紙に写るピンホールが発生しません。その他、トラブルもオフセットに比べて発生しにくく、印刷後シームレスに製本加工を行えますので工期も圧倒的に短縮できるというメリットもあります。

さっそく高速回転の「レボリア」
今後、より一層お客様のお役に立てるようさらに進化できるものと確信しております。
Amiga(アミガ) 36
本の表紙のPP 加工等を行える表面加工機を更新しました。旧式よりも3 倍の生産性となり、とりわけジョブの切り替えが大幅にスピードアップしたため、短納期化に大きく寄与することができました。これまで外注依存だった案件もかなり内製化が進み、品質管理面でも目がより行き届くようになりました。
遊文舎では、インターネットを介した個人のお客様からのオーダーがかなり増えており、それらでは、多岐にわたる細やかな対応が求められています。今後とも増えてくると思われる新しいニーズに応えるべく、着実に体制を強化して時代の潮流に棹さして参る所存ですので、どうぞよろしくお引き立てのほどお願い申し上げます。

▲冊子の表紙に欠かせない表面加工

▲私達が少人数で飛び回っています
