各種印刷物の制作から
Web・デジタルコンテンツまでトータルにサポート致します

お気軽にご相談ください 大阪本社の電話番号06-6304-9325
メールのアイコン
お問い合わせ

News Letter『遊文通信』

TASKalfa Pro 導入より2年半 ─ SDGS への貢献も意識して

 弊社では2020 年10 月に日本で初めて商業印刷に対応した枚葉型インクジェットプリンターTASKalfa Pro 15000c(以下TASKalfa〈タスクアルファ〉)を導入しました。導入から約2 年半が経過し、改めてこの印刷機の現状を率直にレポートしたいと思います。
 以前にもお知らせしましたが、弊社では既に富士フィルム社製のPOD 機を6 台所有しており、今年初めにオフセット印刷工場を京都支店に移設、大阪本社はPOD 機工場として新しく生まれ変わりました。当初TASKalfa が導入された時点でPOD 機とはどう違うのか、品質はどうか、ランニングコストなどいろいろと不安材料があり、模索しました。

①用紙の問題

 インクジェット機の特性上、上質紙(マット紙など専用紙は除く)しか使用できないということ。しかも上質紙でも特定の銘柄に限ってしか印刷できないということで、何種類か違う用紙をテスト印刷しました。上質紙でも銘柄によりインクの浸透率などが違い、インクが流れたり、滲み過ぎたり、ふやけたりして何度もテストを重ねました。結果的にPOD 機でメインとしている用紙が一番印刷に適したものでした。

②コストの問題

 ご存知のようにPOD 機はカラートナーを使用して印刷するもので、メーカー側に1 ページ単位でカウント料金を支払う契約になっており、その他トナー代金も別途発生します。その点TASKalfa は水性インクを使用、カウント料などは存在せず、用紙代を除けばPOD 機より遥かにランニングコストが安く、印刷物の1 部当たりのインク代も計算することができます。同じものをPOD 機で印刷した場合、カウント料金だけでTASKalfa より約2 倍以上のコストが発生します。
 さらにPOD 機の場合、別途トナー代が発生するのでいかにTASKalfa がコスト的に優れているかわかります。営業の見積りでもPOD 機での印刷では見積り段階でお客様の予算に見合わず、TASKalfa で提示した安い見積りが喜ばれるケースも増えております。

③品質面

 カラー物を印刷した場合、POD 機はカラーの再現性が良くかつレンジ幅が広く、写真などは美しく文字もくっきりとしたエッジの効いた仕上がりになります。逆にTASKalfaの場合はインクを紙に吹き付けるため、拡大すると文字などのエッジがぼやけた感じになります。他にPOD 機ほど写真などの再現性に乏しく、レンジが狭いため暗い印象になります。良くいえばPOD 機と比較してTASKalfa は柔らかく優しい仕上がりになる印象です。

④環境対応

 TASKalfa は、省エネルギーへの取組として、節電等の環境負荷の低減をポリシーにしています。遊文舎でも環境対応インクを使用しています。
 それに付随して次のような問題もでてきます。POD 機は特性上、熱を利用してトナーを定着させるため、印刷した用紙に波打ちなどが発生します。お客様によってはこの波打ちが嫌いでPOD 機での印刷は御法度の場合もあります。逆にTASKalfaは熱が発生することはないので波打ちなどはありませんが、薄い紙では裏抜け(裏写り)が発生することがあります。

 というわけで、用紙の汎用性やスピードなどではPOD 機には劣りますが、テストの結果、今までオフセット機で印刷していた定期物のカラー冊子がTASKalfa で遜色なく再現でき、問題なく移行することができました。
 生産性ではTASKalfa は一日(8 時間)でA4 冊子100 ページを約500 冊分印刷することができるので、オフセット印刷に変わり、現在は毎日定期物のカラー冊子を印刷しています。
 上記のようにPOD 機とTASKalfa それぞれの良いところ、悪いところを補いながら日々業務に励んでおります。もし全ての印刷物をTASKalfa で印刷できればSDGs にもう少し貢献できるのだがな、と思いつつ…。

( オンデマンド課チーフ 土肥 浩)

▲ TASKalfa Pro

ご注文の流れ

上へ行くボタン