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News Letter『遊文通信』

情報伝達産業の責務を考える
―新型コロナ感染症問題を受けて

 平素はお世話になっております。皆様方におかれましては今回のコロナ騒動にまつわるご心労、慎んでお察し申し上げます。
 「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という格言がありますが、残念ながら今回の感染症問題は過去に類似するものがありません。20 世紀最大のパンデミックといわれるスペイン風邪も、100 年前とは公衆衛生や医療のレベルが現在と比較にならないため、単純には教訓化できません。とりわけ大きな違いは情報伝達の進化で、当時はポスター掲示しかできなかった広報が、現在はマスメデイアと相乗してのスマホとSNS による発信が、一瞬にして全世界を駆け巡ります。
 この伝達能力はマイナス面にも作用しています。専門家でさえ正解がわからない課題について、主観の入り交ざった情報が発信されるとその真偽が精査される間もなく第三者によって瞬く間に拡散される。情報が錯綜し、その情報が更に誇張され拡散される、いわば情報パンデミックとさえいえる様相を帯びている側面もあります。
 情報産業に携わる人間として想いは複雑ですが、このような日々に圧し潰されることなく、今後もSDGs の目標めざす社会の一翼を担っていこうと、あらためて私見を纏めてみることにしました。

2つの行動指針のもとに

 今回の騒動を受けての遊文舎の行動指針は2 点です。
 一つは従業員及び取引先様の心身ともの安全の徹底確保です。これはいわゆる3 密対策や手洗い励行により感染リスクを限りなくゼロにすることを目指すものですが、その奥にある真意は従業員をウイルスからだけでなく社会の監視圧力、感染者への理不尽な迫害から徹底保護することにあります。
 二つ目は一つ目の行動指針を堅持したうえでの社業の維持存続です。私たちは自社の事業領域である印刷業は社会の進化に貢献するものと自負しており、不要不急の仕事をしているとは考えていません。お客さまや社会の役に立ちその対価を得、社業を維持し雇用と納税の義務を果たすのは経営の責務であり、果たすべき義務と考えています。
 この2 つの行動指針をまっとうするための当面の施策は第4 面にまとめ、ホームページにもアップしています。

感謝と寛容の利他心の共有

 私たちは「感謝の気持ちを忘れずに、他者に対して寛容に」という思いを常に共有しています。感謝の対象はお客様や取引先様にとどまりません。
 この非常時に懸命に私たちの命を守ってくれている医療従事者の皆様、ライフラインを守ってくれている物流・小売流通・生産者の皆様、前例のない事態に日々試行錯誤を重ねながら批判にもめげず職責全うを目指している公務員や行政の皆様。そんな方々の力で、私たちはこれからも企業活動を存続することができ、いずれは安定した生活を送る日がくるだろうと、感謝の気持ちを忘れません。
 また多くの人が先の見えない閉塞感を抱える中、少しでも心に余裕を持ち笑顔で清々しく人と接し、生活していく、そんな利他心を行動判断の基準とすれば、いずれ良い形で自分に返ってくる、逆もしかりと考えています。

短期決戦でウイルスとの共生を

 テレワークの推進準備は以前から進めておりましたが、この度の緊急事態宣言にともない、一気呵成に全社的に取り組むこととなりました。在宅勤務率は60%と、まさに短期決戦の構えです。取引先様との連携も思った以上にスムーズで生産性と労働環境整備向上に今後も大きく役立ちそうです。
 「コロナが落ち着いたら……」がすっかり挨拶の枕詞となった感がありますが、ウイルスが消滅することはないでしょうから、5 月 6 日までの短期決戦で一旦総括して、いわゆる経済を回す方向に舵を切っていただくことを強く祈念します。
 その後は日本独自のウイルスとの共生=自然との共生を模索することになるでしょう。一日も早いワクチン開発と、賢明な舵取りに期待しつつ、皆様への近況報告と変えさせていただきます。今後とも遊文舎をよろしくお願い申し上げます。

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