No.93 | 2019年5月号
遊文舎におけるダイバーシティの取り組み 東京支店 営業推進課 石橋清香に聞く
政府が掲げる働き方改革の一環で、最近「ダイバーシティ=多様性」という言葉が市民権を得てきました。現在の日本では、女性の活躍や女性管理職を増やすというテーマで使われることが多いそうです。
遊文舎では、前号にて紹介しました健康経営優良法人の取得や、就業規則の改定をはじめとした環境整備を積極的に行い、働き方のダイバーシティを進化させようと取り組んでいます。
結婚・出産を経て現在は時短勤務で活躍している女性社員3 人のうちのひとり石橋清香へ、木原社長がインタビュアーとして対談を行い、女性の能力を持続的に発揮させている現状及び本音に迫ります。

木原: もうすぐ勤務年数が7 年になるということで、現在に至るまでの経緯を聞かせてください。
石橋: 大阪本社には丸2 年いました。その後東京へ行くことになり、1 年半ほど営業として働いていました。
木原: 東京に行くことになった際、その当時の心境や営業としてのやりがいなどはいかがでしたか。
石橋: 大阪と東京でお客様への接し方や商談の手順などが違うのではないかと探りながら営業をしていた記憶があります。実際にはそれほど大きな違いはなかったのですが、東京は、品質にはシビアで良いものに対しては費用を惜しまないという印象を持ちました。本社が大阪にあるということで、そのギャップをどう伝えるかという苦労はありましたが、デザインセンスを求められる仕事が多かったこともあり、競合他社のサンプルを集めて研究する作業は楽しかったですね。また、水木しげる先生のような著名な方のイラストを使用してデザインをするという機会は大阪にいた頃はなかったので、凄く印象に残っています。
木原: そういった充実した営業としての生活や私生活を経て、結婚することになったと。そして遊文舎で仕事を続けようという意思表示をしてもらったのですが、退職して専業主婦に、ということは考えなかったのですか?
石橋: 一切考えなかったです。働きながら家のことをできる範囲でしていきたいと思いました。
木原: 専業主婦という選択肢はなく、社会にでて自分の能力を発揮したいという考えですね。営業から営業をサポートする営業推進職になりましたね。
石橋: 結婚することを決めて、営業推進職への異動をお願いしました。結婚するにあたって、子供も欲しかったので、子供を育てるとなってから異動すると会社に迷惑が掛かってしまうのではと思い、結婚を決めた時点で、営業よりスタッフ数が多い営業推進に異動させていただきました。
木原: 結婚してから住まいも変わって環境が激変したかと思います。新生活をスタートさせたあたりの心境はいかがでしたか。
石橋:
結婚した当初は時短ではなかったので、普通に勤務をしていたのですが、それまで会社の近くに住んでいたのが引っ越して、通勤時の電車の込み具合にびっくりしました。家に帰ってから食事の支度もしないといけないなど、仕事以外の大変さというのもあるのですが、異動も含め会社に許可されて働いているので、頑張るしかないかなと思いました。
子供が生まれてから育休のあと復職し、時短で働かせていただいているのですが、以前は残業時間も含めて自分が仕事に打ち込もうと思った時間だけ打ち込めていたのが、限られた時間の中で子供を迎えに行かないといけない、とかがあるので、仕事を残して周りに迷惑をかけないようにということを考えました。何か月かやってそれにも限界があることに気づいたので、それからは自分の仕事のやり方自体を変えていかないといけないなという感じでした。

木原: 無我夢中だったんですね。それで現在に至ると。遊文舎がダイバーシティへの取り組みを始めたのは最近ではありますが、結婚を機に異動をされた経験など踏まえて、そういった取り組みを肌で感じられますか。
石橋: 時短ももちろん、結婚するにあたって異動をさせて頂いたことも、個人の意思を受け入れて頂いているので働きやすいです。自分がお返しできることを考えていかないといけないなと感じています。東京支店の皆さんには勤務時間に対して理解をしていただいているので、本当にありがたく働かせてもらっています。
木原: 遊文舎ではダイバーシティの取り組みの一つとして、大きくはまず2019年1 月に就業規則の改定をしました。働き方改革ということもあり、労務環境の整備をより進めることができました。また、2018年末に社員総会にて紹介した健康経営優良法人の取得もしました(2019年2 月21日取得)。従業員が気持ちよく、健やかな環境で長く勤めることで、モチベーション高く、生産性の高い仕事をして利益としてリターンすることを目指して行っています。そういった一連の取り組みについてはいかがですか。
石橋:
健康経営については、東京支店ではドルチェグストを導入していただきました。1 日1 杯ほど頂いています。外に買いに行かなきゃいけないとか、朝、電車の遅延でコンビニに寄る暇がないときに、社内で飲み物をゲットして気分を変えられたりするのですごくありがたいです。社員のことを想ってくださっているからこその取り組みだと思います。
健康経営のリーダーをされている石田直子さんにも要望をさまざま聞いていただいているので、今後もいろいろ導入されるのかなと期待しています。
木原: 風通しの良さというか、「こういうことをぜひやってほしい」ということを言いやすい環境なんでしょうね。最後に、今後のライフビジョンをお聞かせください。
石橋: 今後も子育てや家事もしながら、仕事のなかで自分を成長させ、今と同じように働いていけたらいいなと思っていますのでよろしくお願いします。
木原: これからもぜひ活躍を期待しています。取り組みはまだ始まったばかりですが、一歩ずつ取り組んでいくことで、社員の能力を引き出し、モチベーションを高め、お客様によりよい価値のあるものを提供することができるように努めて参ります。