No.90 | 2019年1月号
2019年 飛翔 かかわるすべてのみなさまとともに
遊文舎を支えていただいているすべてのみなさま、いつも遊文舎に格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございます。みなさまのご指導のおかげで、遊文舎は厳しい世相の中2018年度も無事越年し、新年度を迎えることができました。心より感謝申し上げます。
売上は8 億6 千万円と、僅かですが昨対比3 %の増収、これで7 期連続増収を持続することができました。最新鋭のデジタル印刷機への投資等で減価償却負担は増えましたが、経常利益も確保できそうです。
年輪を刻む樹木のような経営を
企業の営みについての考え方には種々ありますが、伊那食品工業 塚越寛氏の言葉を借りれば、「企業は膨張(実態のともなわない肥大)ではなく、成長(明確な意思と計画に基づいた拡大)を目指さないといけない。その営みは年輪を育む樹木の如しである」ということになります。私は大胆な飛躍より、従業員の幸福を優先した着実な成長の継続こそが肝要ではないかと考えています。
すべての従業員の安定した生活と幸福を担保するための原資としての利益、そのもととなる売上を追求する。そのためにはお客様、ひいては社会に支持されるような商品サービスを提供し続け、自らの存在価値を高めていかねばなりません。遊文舎の従業員が自信と誇りを持って自らを高め、お客様に誠心誠意尽くすことを継続すれば、お客様のお役に立つような貢献ができ長きにわたって信頼を育むことにつながり、結果として、遊文舎の成長を持続でき従業員が幸福になる。そのような正のスパイラルを展開できると確信しています。
情報伝達は紙と電子の共存共栄で
街を歩いたり各種報道を見るにつけ、人工知能AI の普及浸透による世の中の仕組みの変化をより一層肌で感じるようになりました。流通、物販はじめあらゆる産業がAI を駆使したgoogle やamazon に席巻されんばかりの勢いです。来るべき超高齢化社会に向け、社会のルールや常識が今後も激変してゆくことでしょう。
昨秋発売の電子書籍リーダーkindle paper white 第10世代は既存のデバイスを大きく凌駕するインパクトがありました。寺社仏閣の入場券はスマホアプリに、社員証や会員券の類もペーパーレス化が進んでゆくでしょう。こうした時流の中で、私たち情報伝達産業の一翼を担う印刷事業者は、紙と電子の共存共栄に一層真剣に取り組んでいかねばなりません。
パラダイムシフトをチャンスと捉える
かつて米国の鉄道会社や映画会社はわが世の春を謳歌していましたが、事業領域を鉄道や映画に限定してしまったため、後に普及台頭した車やテレビとの競争に敗れ衰退しました。もし、私たち印刷事業者が自社の事業領域を印刷物を作ることに限定してしまえば、同様の道を辿る可能性は十分にあります。これまで紙媒体製作で培ってきた情報伝達支援ノウハウを再定義し、お客様にとっての情報発信のベストの手段をご提案できるよう研讃を重ね、時流のうねりにキャッチアップしてゆく必要があります。
「最後に生き残るのは強い者でも賢い者でもなく、変化できる者である」というダーウィンの名言は、もはや耳馴れてしまった感もありますが、パラダイムシフトを脅威でなくむしろ機会として捉え、強かに存続成長を持続しようと日々考動してゆく所存です。
お客様満足と従業員満足の両立を
働き方改革関連のフレーズを耳にしない日はありません。たった数年で世の中のルールは大きく変わりました。お客様はもちろん、働く人からも支持されないと企業の運営が成り立たない時代が本格的に幕開けしました。
遊文舎では2019年1 月より就業規則を改訂し、賃金体系をより明瞭に刷新しました。長時間労働を是とせず、スタッフ一同協力して生産性を高め、より短時間で成果を上げる働き方を肯定します。お客様満足と従業員満足の両立を果たすことが企業を存続発展させる絶対条件と考え、より一層、創意工夫を施してまいります。
いかにAI が普及しようと、人が創出する付加価値こそが企業の活動の源であることに変わりはありません。現在「健康経営優良法人」認定に向けての活動を進めていますが、そこにとどまらず従業員が健やかに快適に働き、お客様に貢献し喜んでいただき、結果として遊文舎が存続発展する、この不断の営みを絶やすことなく遊文舎は今年も元気に活動してまいります。
私たちのスローガン~
育てよう OUR COMPANY!
自ら創ろう OUR GREAT FUTURE!
本年度も遊文舎グループを何卒よろしくお願い申し上げます。

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