No.56 | 2015年10月号
より高次の デザイン=文字組版 めざして
そのプリプレスの仕事において、あくまでクリエイティブ集団で有り続けようと努力するわれわれの取り組みの一端をご紹介します。
ここ数ヶ月、社長の率先垂範のもと遊文舎の社内体制はドラスティックに変化していますが、制作課も業務部長、マネージャー、リーダーを中心に「より良いものをより効率的に」をテーマに掲げ、試行錯誤しながら変化の途中にいます。
個性に富んだ猛者たち揃いである制作課の面々が同じ方向性を持って先へ進んでいくのも難しい課題ですが、個性があってこそのクリエイティブ課。
皆がみな「お得意先に貢献する素晴らしい製品作り」に対する意欲はブレることなく、時には営業とも意見をぶつけ合い、時には制作内でも刺激を与え合う。それもこれもお得意先と共存しつつ遊文舎が成長する道程の一つと考えています。
まずは、本作りやデザインに欠かせないのは「最新の流行」を知ること。ファッションだけに限らず、紙面デザインの世界でも流行があります。情報収集に必要不可欠なものの1 つが「インターネット」。これは現代において、視覚的な情報を得るのに最も手っ取り早い方法です。そしてもう1 つが「リアル書店」。ここでは視覚だけではなく、紙の手触りやデザイン、さらに制作以降の後工程である印刷や製本に関しての知識に触覚的な情報をプラスして得ることができます。
最新の情報を得ることによって刺激を受け、実際には活かせなくとも知識もまた財産となり、それをその先に活かすことができると考えています。
こういったことは日常生活の中で自発的に、そして大概は無意識に行っていることです。またその他、通勤電車内で見かける吊り広告、隣の人が手にしている本、日常の何気ない風景のあらゆるシーンに私たちの仕事へのヒントが隠されています。
それから制作課として「垣根をなくす」ことも重要な取り組みと位置づけています。今まではMAC 担当(主にデザイン)、WIN 担当(主に書籍組版)と専門分野によってわけていました。得意分野はそれぞれありますが、元は制作課内でもトップダウン方式だったのをタテヨコ関係なく意見交換し、情報の共有と成長を促す環境作りをしています。
デザイン事務所と制作会社の双方の役割を各メンバーが意識することによって、思わぬ発想が浮かんだりフィールドがひろくなったりします。あくまで使う人の立場にたって考えるのは勿論です。
制作課には3 ヶ月前に新人2 人が入り、新たな風を運んできてくれました。まだまだ未知数の2 人ですが、潜在能力は高いものがあり、大きな期待を寄せています。ベテラン社員にとってもいい意味で「脅威」と「刺激」であるとともに、今までとは別の提案をクライアント様に提供できるものと信じています。
みなさまのご希望に今まで以上にお応えすることができるよう、制作課メンバー一同、さらに研鑽してまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。
