No.34 | 2014年3月号
page2014に行ってきました。
印刷業界は近ごろ明るい話題が少ないのですが、細かく見ていくとおもしろいブースがたくさんあります。今回はその中で特徴的だったものをご紹介します。
3Dプリンタ
印刷会社がこれを持ってもまだまだ使い方が未知数ですがトレンドですね。樹脂方式以外にも、今年は彩色済みのものを作ることができる石膏方式が出展されていました。1 つプリントするのに1 日以上かかりますが、プリントされた彩色済みの立体物は見事。常にたくさんの人だかりができていました。本体価格を聞いてみましたが900万円とかなり高価。本人を3 D スキャンしてのフィギュアを1 体20万円で販売している店もあります。

3Dプリンタのサンプル

電子書籍のセミナー

こんなサンダルもプリンタで出力できる
AR
仮想空間をスマホ上に表示する技術です。
印刷物にスマホをかざすと、ハリーポッターの新聞のように動画が再生されたり、ホームページに誘導したり、紙でできたバンドを腕に巻いてスマホをかざすと腕時計のシミュレーションができたり、販促におもしろい技術です。価格もすこしづつこなれてきていますが、このサービスはサーバが必要なのが難点。月何万円かの契約が必要です。

AR。印刷物の前で人形が踊る
電子書籍
以前は「電子書籍ストアをオープンさせました。ぜひ登録してください」というのばかりだったのですが、さすがにそれは減り、アプリやePub を作ってくれるような提案がめだってきました。
特にePub はApple やAmazon のKindle、楽天koboなど大手が採用しているのとePub 3 になって固定レイアウトができるようになったので盛り上がっているように感じました。
電子書籍セミナーにも参加しました。電子書籍マーケットは2013年で729億円。スマホの契約台数5 ,015万台ですので、今後ますますの増加が期待できるそうです。ePub を作る環境も便利なアプリやビューアが登場してだんだん整って来ていますので、そろそろ何かテストででも出版してみるのはおもしろいと思います。
ほかにも地図データの販売、印刷通販、自動組版、自動カッティングマシン、オンデマンドの白色印刷、インクジェットの枚葉印刷などおもしろい展示がたくさんあり、おおいに刺激をうけました。
(たけうちとおる)