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News Letter『遊文通信』

本と読者をつなぐもの― 装丁

 Wikiによると、「装丁とは、一般的には本を綴じて表紙などをつける作業を指す。広義には、カバー、表紙、見返し、扉、帯…のデザイン、また製本材料の選択までを含めた、造本の一連の工程またはその意匠を意味する」とあります。つまり、書物の「外装」を(美しく)仕上げるデザイン技術のことです。
 デザイナーの世界で「ブックデザイン」として位置づけられる場合は、この「外装」にさらに「本文」を含み、内容にふさわしい本文組の体裁まで含めたトータルなデザインを追求します。「造本」と呼ばれます。

 書店にて本を購入する際にきっかけとなり、まず目に飛び込んでくるのは見た目の装丁でしょう。本の中身より装丁の印象、美しさなどで購入される方も多いはず。それだけ視覚的に飛び込んでくるインパクトは重要な部分でもあります。
 文庫本『蟹工船』が大当たりして蟹工船ブームまで捲き起こしたのは、表紙に劇画タッチのデザインを採用したことが大きいと言われ、その後も古典作品が同じ路線で続々とリメイクされています。最近では「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」が「もしドラ」現象を巻きおこし、100万部を突破しました。
 装丁のリーディングパーソンとしてファンの多い、平野甲賀は「装丁が本と読者をつなぐんじゃない。本と読者をつなぐのは、あくまでもその本の中身だと思う。装丁はちょっとしたサービス。ぼくができることといったら、その出版社がある感じをもって本を出しつづけている―その動きをサザナミみたいに、できるだけ気持ちよく表現していくことぐらいじゃないかな」と謙虚に語っていますが、当世、装丁が占める役割はますます大きくなってきているようです。

本の魅力を最大限にアピール

 遊文舎もこの装丁、造本を強みの一つとしています。最初のラフ案は、デザイナー2 ~ 3人が競作します。本の中身をできるだけ理解し、自分なりの方向性とコンセプトを決定します。作品の意図をいかにイメージしてビジュアル化するかが勝負です。
 最初からデザイナーが著者・編集者・出版社と直接打合せする場合もありますが、たいていは間に営業マンが入り、クライアントの意図を的確に伝えます。営業マンにもデザイン的な感性が必要です。
 紙の選定も印刷物ならではの大事な要素。手にした時の手触り感を大切にして、膨大な特殊紙のなかから選びます。
 デジタル時代になり、誰もがパソコン上でビジュアルを確認できるようになりましたが、美術的な知識、センスはもちろんのことIllustratorや Photoshopといったアプリケーション能力、そしてなによりも活字の知識などがあって初めてデザイナーと言えます。
 商品としての本も売れなければ意味がありません。私たちは商品の魅力を最大限にアピールし、売れる形にすることがデザイナーの使命だと考えて、日々切磋琢磨し、おかげさまで国内のいろんな賞を頂戴しています。

平野甲賀(ひらの こうが)
昭和13年7 月5 日朝鮮京城生まれ。武蔵野美術学校(現武蔵野美大)在学中の昭和35年日宣美展で特選。高島屋勤務ののち39年フリー。
書き文字による装丁で知られる。59年講談社出版文化賞ブック・デザイン賞。著作に作品集「平野甲賀―装幀の本」「僕の描き文字」など。

栄光の架け橋 5

第5回は㈱青山社にお伺いしました。
いつもエネルギッシュな林田社長にお話をお聞きしました。

ー青山社についてお聞きしたいのですが…

 私ども青山社は、仏教関連の書籍やお経本、施本などを中心に制作し、主に全国伝統仏教の御寺院様及び僧侶様へカタログにて案内させていただいている企業です。

ーいま特に力を入れられている事は何ですか

 昨今の社会事情により、仏教界もIT 化が急速に進んでおり、お寺の檀家管理や会計管理などは多数IT 化されています。今後は、出版業と併用してIT 分野にも取り組んでいきたいと思っております。

ー将来の青山社についてはどのようにお考えですか

 企業としての本質である売上や利益を追求していくのはもちろん大切なことですが、去年より今年、今年より来年と、常に一歩先を見据え、社員全員が幸せや豊かさを感じられるような企業をめざして歩んでいきたいと思います。

ー突然ですが、遊文舎の印象はどうでしょうか

 十年一昔といわれた時代から、昨今は一年一昔といえるほど、移り変わりの流れが速く、少しでも油断すれば、あっという間に取り残されていく時代。特に印刷業界においては、今後どのような方向で革新的に変化していくのか、なかなか読めない中で、貴社の、常に新しいことを吸収し取り組んでいく姿勢は本当にすばらしいと思います。

ーありがとうございます。最後に何か一言お願いします

 近年、メディア業界に急速に新しい波が押し寄せている中で、我々のような小さな出版社は、今後、特にその分野への柔軟性と対応力が求められる時代がやってくると思われます。今後とも今まで以上に貴社よりご指導ご教示いただき、共に新しい時代へと進んで参りたいと思います。

(聞き手:わーくん)

㈱青山社 http://www.seizansha.com/

印刷Part. 2

カラー印刷の仕組み ー色いろいろ

 今回は、印刷の色の仕組みについてお話しします。

 「たくさんの色が使われているので、何色のインクを使ってカラー印刷にしているのだろう。」
 そう思われる方も多いと思います。
 一般にカラー印刷と呼ばれているのは「4色印刷」のことです。「4色」とは、印刷物の基本となる4色のインクの色を指します。すなわちY(イエロー)黄色、M(マゼンタ)紅、C(シアン)青、BL(ブラック)スミ・黒です。この4つの色を組み合わせることによって、あらゆる色を作り出しているわけです。プロセスカラーとも呼ばれます。
 例えば、Y=黄とC=青をかけ合わせて緑をつくります。YとCの度合いを調整して、思い通りの緑にします。絵の具を混ぜ合わせるのと同じです。CMYを色の三原色といい、これらを同比率で混ぜ合わせると、黒になります。これを「減色混合の原理」といいます。

どうやってカラー印刷してるの?

次の写真すなわち前号の『遊文通信』は、どのように印刷されたのでしょう?

 これを印刷しようとした場合、4色(CMYK)の刷版というものを作成し、印刷機にセットし、印刷します。
 C版、M版、Y版、K 版を重ね合わせると、カラーになる仕組みです。
 上記の様に、色を掛け合わせ(正確には、網点と呼ばれるとても小さな点が集まり)、カラー印刷物は出来上がります。

カラー印刷は高い?

 「モノクロ印刷に比べて、カラー印刷にすると、どうしてこんなに高くなるの?」
 当然です!上記を読んだ方はお分かりですね。
 カラー印刷(4色)は、モノクロ印刷(1色)に比べて4倍の価格になるはずです。
 でも印刷代は、その他にも、紙代、制作費、製本費などなどありますので、単純に4倍にはなりませんが…

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