オンデマンド印刷をもっと活用しよう!
デジタルプリントをご存知でしょうか? 印刷は普通は版を作って1000枚以上も印刷するオフセット印刷の事なのですが、ここ数年では高性能の大きなプリンタを使って印刷するデジタル印刷というものが進化してきています。少部数なら非常に安く印刷する事ができ、インクの乾く時間や版をつくる時間も必要ないのでスピードが速いのがポイントです。(ただし量が多くなると逆に時間がかかり料金も上がってしまいます。)必要なときに必要なだけ印刷できるという意味で、オンデマンド印刷と呼ばれています。ちょっとした冊子を10冊とか。少部数のハガキや名刺などに向いています。
このようなオンデマンド印刷。実際カラーコピー機の5倍ぐらいの大きなプリンタで印刷するのですが、プリンタという特性で、一枚一枚違うものを印刷する事ができます。たとえば年賀状の場合、宛名だけでなくコメントや写真なども一人ひとり個別に印刷できます。そこで、これをもっと積極的に進めてダイレクトマーケティングに利用しようというのがバリアブルプリントです。
宛名や回数券・チケットのナンバリング
などはエクセルデータを頂くだけでOK!
最近少なくなってきたダイレクトメールですが、こちらをバリアブルプリントで魅力的な媒体に変えることができます。同じダイレクトメールでもお客様それぞれの趣味嗜好にあわせたデザインや内容にすることで、開封率がぐっと上がると言われています。例えば、釣り好きのDさんには釣りの話題やセール情報をお届け。読書が好きなMさんにはオススメ本の書評といったぐあいです。こういう個人個人に合わせた媒体を作るのをダイレクトマーケティングといいます。
ダイレクトマーケティングをするには顧客データベースの作成が必須です。このためには携帯会員などをプレゼントや抽選で収集したりします。すでに顧客データをお持ちの場合は、ぜひ活用されたらよいと思います。
宛名や回数券・チケットのナンバリング
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タウンプラスをご存知でしょうか? 郵政民営化にともない開発されたサービスで、町内指定で全宅配布のDMが出せるというものです。宛名が「○○町にお住まいの方へ」というハガキ見たことありませんか? このサービス、新聞の購読者数減少のためチラシが配布されなくなり、DMでは名簿を集めるのも大変だしコストもかかるということで、その穴を埋めるサービスとして注目をあびています。チラシよりもレスポンスが10倍も良いらしいのです。これにバリアブルプリントを入れて効果測定に使うという方法があります。DM内のクーポンなどに暗号コードを入れておき、町別に集計して効果の高い町を測定し、ターゲットエリアを絞り込みます。もちろん配布地域も国勢調査をもとにしたデータを使ってファミリーが多い町や学生が多い町などを調べてから決めます。これをエリアマーケティングといいます。
結婚式なんかのちょっとした記念品。例えばカレンダーやメッセージカード。こういう少部数のものはオンデマンド印刷の真骨頂です。メッセージカードの絵柄も、青空にうかぶ雲の形がふたりの名前なんていう、写真合成を使った印象に残るアピールもできます。
ハイスピードでアルバムを作成することもできます。結婚式で写真を撮って、披露宴の間に印刷製本しておみやげにもって帰ってもらうなんていかがでしょう。ツアー旅行の記念写真を旅先から送信していただき、帰りの時間で印刷製本。新大阪でお渡しなんていうのもおもしろいかもしれませんね。
遊文舎の超特急印刷「すぐスール」を
つかった新しい商品になりそうです。
(たけうちとおる)
栄光の架け橋 第4回
第4回は㈱シーエムシー出版にお伺いしました。
いつも笑顔で迎えて頂ける編集部部長大阪支店支店
長門脇様にお話をお聞きしました。
ーシーエムシー出版についてお聞きしたいのですが…
簡単に言いますと、急速に進展する技術革新の中で、産業界が必要とするテーマをいち早く取り上げ、最新の技術および市場情報を提供している出版社です。そのカバーする情報エリアは、ファインケミカル、バイオテクノロジー、新素材から環境、医療等まで多岐にわたり、常に各分野をリードする技術・市場情報レポートとして、企業における読者ニーズを的確に把握し、提供してきたものと自負しております。
ー最近の刊行物としてはどういったものがありますか。
「自動車軽量化のためのプラスチックおよび繊維強化複合材料」や、「酸化物半導体と鉄系超伝導―新物質・新機能・応用展開―」、「有用性化粧品の処方とその活用」等が新刊ですね。興味がおありでしたら、ホームページをご覧ください。何か宣伝みたいになりましたけれども(笑)。
ーいえいえ(笑)。ところで聞きにくい事ですが、遊文舎の印象をお聞きしたいのですが。
本の性質上、校正のやりとりはほぼ毎日ありますが、常に迅速に対応してもらえるので助かっています。あと結構長い付き合いになりますので、弊社のいろいろな決まりごとを分かってもらえているのがありがたい事ですね。
ーありがとうございます。最後に一言お願いします。
常に、読者の皆様の期待に答えられるような本作りを目指します。これからもシーエムシーの産業情報にご期待ください。
(聞き手:わーくん)
印刷こぼれ話 Part.1
国によってサイズも変わる
容姿端麗、用紙の話
今回は印刷に使う用紙の規格サイズについてお話します。
サイズA版でしたら全紙でA0、B版でしたらB0、を半分にするたびに一つずつ数字が増えます。A5を基準にしてみてみると、A5の2倍がA4、A4の2倍がA3です。B5を基準にしてみても、B5の2倍がB4、B4の2倍がB3です。
A判のルーツは、19世紀末ドイツの物理学者オズワルトによって提案されたドイツの工業院規格で、面積が1平方メートルの「ルート長方形」をA0としました。現在は国際標準化機構(ISO)の国際規格になっています。もっとも美しい比率と言われる黄金比は、よく勘違いされますが、紙のサイズとは関係ありません。
一方、B判は日本独特のものであり、江戸時代に徳川御三家の御用紙であった美濃紙がルーツと言われています。
他にもリーガルサイズ、レターサイズというサイズをご覧になったことがあると思います。これは、日本のB判と同じようにISOには規定されていない、米国独自の規格です。
国によって文化が異なり、紙の規格サイズもそのなかの一つなのです。海外を訪れる機会がありましたら、本や紙のサイズを比べてみるのもいいのではないでしょうか。