No.150 | 2025年7月号
PDFの「スタンプ」「コメント」を活用しよう印刷データ作成ガイド ④
PDFを活用しよう!
以前の“遊文通信”で書かせてもらった事ですが、PDF を表示する為のソフトが無料で配布されています。このアプリは単にPDF を表示するだけでなく様々な機能が備わっています。
今回はPDF を使って情報を“確認・回覧”するのに便利な「スタンプ」と「コメント」の機能を紹介させて頂きます。
PDF は紙に印刷した時と同じレイアウトで保存でき、どんな環境で開いても基本的に同じように表示できることで、文書の回覧や社内確認といった作業に適しています。
また、PDF にしてしまうと編集や加工が容易にできなくなるため内容を変更したり改ざんすることが難しくなります。エクセルやワードでそのまま確認・回覧するより安全です。
回覧や確認作業がPC などで完結できるので、効率的に情報共有したり業務を遂行したりすることが可能になります。また、取引先や別拠点に書類を送る際も、郵送のようにタイムラグが発生することがありません。さらにクラウドで共有することで複数人で同時に作業をする事も可能にしてくれます。
Adobe Acrobat Reader のスタンプは“ダイナミック” “標準” “署名” “電子印鑑”の4種類が標準で備わっています。ダイナミックと電子印鑑には担当者や日時などの情報を入れる事ができます。この情報はAdobe Acrobat Reader の環境設定にある「ユーザー情報」が反映される形になっています。この情報を正確に入力しておく事で何時・誰が閲覧したかなど記録を残す事ができます。スタンプは自由に拡大・縮小ができます。
スタンプには自分だけのオリジナルスタンプを作る機能も備わっています。
作り方は簡単でペイントアプリなどでイラストや氏名を作成してPNG(ピング)形式で保存し、スタンプとして読み込むだけです。PNG 形式で保存しておくと白い部分は透明の扱いになるので便利です。画像解像度は150dpi もあれば十分です。




PDFへのコメント追加
Office アプリでもOffice2007 からPDF を保存する機能が備わった事は以前の遊文通信に書かせていただきました。保存方法はオフィスのバージョンにより異なります。
文書を閲覧する際もPDF に保存したものを回覧するとオリジナルの状態で見てもらう事が出来るので非常に便利です。もちろんパスワードで保護する事も出来ますのでセキュリティー面でも安心です。
回覧するPDF にはコメント注釈機能などを使えば閲覧時に訂正依頼や感想なども追加していく事が出来ます。
方法は簡単で“Adobe Acrobat Reader” のツールでコメントを選びPDF 上でクリックするとコメントのアイコンが追加され、そこで自由に書き込みができるようになり、修正の依頼や感想など作成者に伝える事ができます。
下図にあるように各々追加したコメントやスタンプは一覧表示されますので確認作業も簡単に行う事ができます。またコメントアイコンを右クリックすると「ポップアップノートを開く」というものも備わっていますのでその場で確認する事もできます。ステータスの設定から承認や却下などを追加する事も可能です。
“Adobe PDF Reader” での機能や使い方などがバージョンで違っていたりします。
下記URL にアクセスするとAcrobat Reader で出来ることを確認したり使い方の解説を見る事ができます。
活用して下さい。
https://helpx.adobe.com/jp/reader.html


(業務部デジタル部門 本郷 正幸)