No.103 | 2020年6月号
テレワークという
「NEW スタンダード」な働き方
新型コロナウイルスの緊急事態宣言発令によって、わが遊文舎においても、いち早くテレワークが導入されました。印刷・製版の工場部門を除いた60%強の従業員が、1週間のうちにテレワーク勤務となりました。
主に、書籍の校正に携わり、日々、「紙」と格闘していた私が、デスクトップを自宅に持ち帰り、「さて、できるものなのか」と、大きな不安を抱きつつ、私が感じたことを書かせて頂きました!
「紙ゲラ」なしにどうすれば!
私は、テレワーク移行前は修正指示や疑問点などは紙ゲラに記載して、制作オペレーターと共有していました。同じ社内に居れば口頭で補足説明ができるため問題ありませんでしたが、テレワークだと対面のコミュニケーションが図れないことに不安感がありました。
この他者とのコミュニケーションの不足は、社内の一部では既に行っていますが、Web 会議やChatwork でのLiveChat をもっと積極的に推進していけば解消していけると考えるようになりました。
ただ、書籍制作の際に新刊で組むもので前回見本がないものや、校正中にページが大きく変動するものなどはやはり「紙ゲラ」での確認が欠かせず、そのほうが効率がよいと感じています。
「日々のアナログ生活」封印!
また、自身のPC の能力不足も不安材料の一つでした。しばらくは、勝手がわからず、長時間労働を余儀なくされましたが、PDF の注釈機能のテキストボックスや囲み、マーカーなどで工夫して、修正指示などが一目で分かるような方法を習得することができました。慣れてしまえば、スムーズに指示を共有することができるようになったと思います。
日々のアナログ生活を封印しつつ、業務の効率化に向け奮闘中です。まずは次にバトンを渡す人がスムーズに業務に取り掛かれるような想像力を働かせることが重要であると思います。
自力だけではメリットは生れぬ!
私は今回、在宅勤務で自宅を就業場所とし、会議参加などでも外出することなく、1日の業務を自宅環境の中で行いました。その結果、メリットとして、
○ 通勤時間の負担の軽減
○ 主に、校正業務に関わるため、静かな環境を整えやすいことによる集中力の向上
○ アキ時間の有効利用
○ 自律的、計画的に業務を進める能力の強化
と様々あり、今後こういった業務体系になる際には、今回よりもスムーズに通常業務を行えると自信をもって言えます。
しかし、最も大切に感じたことは、自身がこれらを「メリット」として挙げられるのも、関係部署の多大な協力、社内での密な連携あればこそと、痛感したことです。
テレワークの明日へ期待!
テレワークという働き方は、仕事の計画性や自律性を高め、離れた場所にいる同僚や上司とのコミュニケーション能力の向上が求められると切に感じています。
さらに、セキュリティーや仕事のワークフローにおいて不安材料も山積ではありますが、まずは週1、2回でも取り入れていくなど、段階的かつ建設的に進めていければありがたいな、と思っています。
遊文舎においても、「NEW スタンダード」な働き方としてのテレワークは、そう遠くはない日のリアルとして見えてきたのではないでしょうか。
【営業推進課:H】
▲ 在宅での仕事の様子
紙ゲラの確認とPDF注釈での指示入れ作業